リアップシリーズとして発売中の「ミノキシジル」

薄毛治療において広く使われている薬の1つが「ミノキシジル」です。日本では大正製薬が発売する発毛剤「リアップ」がよく知られています。

日本では市販の外用薬のみが発売

ミノキシジルは、もともと血管拡張剤として開発されました。しかし副作用として全身の「多毛症」がよく見られたことから発毛効果が注目され、薄毛治療薬としての研究が進められたという経緯があります。 このあたりは、前立腺肥大症の治療薬として開発されたフィナステリド(プロペシア)と似ているといえるでしょう。

海外ではミノキシジルを5パーセント含有した「ロゲイン」という商品名で発売されていますが、日本では1パーセント含有の市販薬「リアップ」シリーズとして発売されてきました。 しかし2009年には、ついにロゲインと同じ5パーセント配合の「リアップX5」が男性向けに登場しました。また女性用の商品も発売されています。

その他、海外では「ロテイン」や「ミノキシジルタブレット」という商品名で内服薬も発売されています。直接体内に入れるだけに外用薬よりも効果が高いとされていますが、その分副作用も強く、体毛が濃くなるなどの副作用の報告もあります。

プロペシアとの併用で効果が高まる

ミノキシジルの発毛メカニズムについては、髪の毛を作る元となる毛母細胞や毛乳頭細胞を活性化させるためとされていますが、実は詳しいことはまだ分かっていません。 ただプロペシアの「フィナステリド」とは作用機序が異なるのは確かですので併用することができ、むしろ併用したほうが発毛効果は高まるというのが定説です。

使用法としては、リアップのような外用薬の場合、朝晩に規定量を頭皮に塗り込んで使います。内服薬の場合は1日1錠を服用しますが、日本ではあくまで未認可の扱いですので、副作用などが起こっても自己責任になります。

ミノキシジル1パーセント配合の薬は、効果が見られるまで半年は使い続ける必要があるといわれています。効果を高めるためにも、プロペシアとの併用が望ましいでしょう。

副作用としては頭皮のかゆみがもっとも多く見られます。また稀にニキビや頭痛、低血圧や性欲減退などの症状が報告されているほか、含有量が多ければ多いほど多毛症の副作用も考えられます。 また成分は母乳に移行するため、授乳中の女性は使用できません。

中にはごく稀に、循環器系の疾患による死亡例も報告されています。リアップでも過去に数件の死亡事故が起こっており、市販薬の中でももっとも規制の厳しい「第一類医薬品」に指定されています。 そのため薬剤師による対面販売が望ましく、ネット通販においても規制がかかるとの見方が強まっています。