遺伝による薄毛

昔から「ハゲるかどうかは遺伝による」といわれてきましたが、確かに薄毛になる可能性はある程度、家系によるところが大きいとされています。特に男性の場合、母方の遺伝が関連していることが分かっています。

母方の祖父を見れば、薄毛になるかどうかが分かる!?

「父親や祖父がハゲているから自分もいずれそうなるのではないか」と怯えている男性も多いのではないでしょうか?実際、薄毛の原因の25パーセント程度が遺伝によるというデータがあります。 中でも男性ホルモンによる「AGA(男性型脱毛症)」が遺伝しやすいとされています。

しかし男性の場合、父親ではなく母親のほうの遺伝子の影響を強く受けるという事実が明らかになりました。男児が生まれる時、母親のX染色体と父親のY染色体が合わさって「XY」となるのですが、ドイツ大学の研究チームが40歳までに薄毛になった男性を調査したところ、X染色体のほうに特徴があることを発見したのです。
母親の薄毛が遺伝する訳とは|ハゲは本当に隔世遺伝するのか?

彼らのX染色体には、男性ホルモンのテストステロンをより強力にする「5αリダクターゼ」という酵素を活性化しやすい性質が見つかりました。この酵素とテストステロンが結びつくと、薄毛を引き起こす「ジヒドロテストステロン」へと変化します。

しかし母親が薄毛になることは少ないため、その父親、つまり祖父を見ればある程度の予想がつくということになります。

薄毛の原因は遺伝だけじゃない!?

ただし、同じ母親から生まれた兄弟でも薄毛になる人とならない人がいるケースも少なくありません。確かに遺伝の要素はあるものの、それだけで必ず薄毛になるとは限らないということです。

実際、双子を対象とした実験も世界中でおこなわれていますが、遺伝の他に食生活や飲酒、喫煙といった生活習慣の影響も大きいことが判明しています。

例えば肥満度を示すBMIの数値が高い男性は、そうでない男性と比べると薄毛になる確率が高いことが分かっています。これは皮脂が過剰分泌されやすくなることや、血行が悪くなることが原因と考えられます。

同じく喫煙も血行を悪くしますし、髪の生成に必要な栄養素を多く消費してしまいます。またお酒も糖分が多く含まれているため皮脂の過剰分泌につながりますし、アルコールの代謝物質である「アセトアルデヒド」は、髪の材料となるシステインというアミノ酸を大量に消費してしまうのです。

ですから「遺伝だから」といってあきらめるのではなく、薄毛になりにくい生活習慣に改めることも予防のためには非常に大切だといえます。