十円玉大の薄毛部分ができる「円形脱毛症」

薄毛の中でも、部分的にコイン大のハゲができる症状を「円形脱毛症」といいます。男性ホルモンによるAGAとは区別されており、男女比でいえば女性のほうがやや多い傾向が見られます。

円形脱毛症ってどんなもの?

円形脱毛症は通称「十円ハゲ」とも呼ばれ、コイン大の脱毛部分ができる症状です。1つのみの場合もあれば、頭全体にできる場合もあります。 若い世代に多いのも特徴で、発症する人の8割近くが30歳以下といわれます。小学生や幼児にも多く見られ、その数は年々増えているようです。

円形脱毛症はある日突然発見することが多く、自覚症状はほとんどありません。また周囲の髪の毛を軽く引っ張った時にパラパラと抜けるようであれば、まだ進行中と考えられます。一般的に脱毛している部位の頭皮は周りより凹んだ状態になっており、また軽い赤みが見られる場合もあります。

進行が止まれば数ヶ月後には新たな髪が生えてくることが多く、脱毛症の中では比較的自然治癒しやすいといえます。しかし円形脱毛症になりやすい体質の人は、再発することも少なくありません。 また髪の毛のみならず、眉毛やまつ毛など全身の体毛も抜ける場合は「汎発性脱毛症」といって、治りが悪くなるケースが多く見られます。また薄毛部分が多発していればいるほど、予後は悪いことが一般的です。

円形脱毛症の原因と治療法

円形脱毛症の原因は大きく2つに分かれ、1つは自己免疫反応です。炎症が起きている部分にリンパ球が集まるもので、多くは甲状腺疾患や糖尿病、アトピー性皮膚炎などの免疫異常疾患と併発するとされています。

そしてもう1つはストレスです。過度のストレスにさらされていると血管が収縮するため、頭皮の一部分にも潰瘍ができやすくなり、その部位の毛髪が抜け落ちてしまうと考えられています。

多くの円形脱毛症は精神的ストレスによるものですので、治療にはストレスの解消と時間の経過が必要です。また炎症を鎮めるためのステロイド剤や、血行を良くするフロジン液、そして必要に応じて精神安定剤などが処方されることもあります。

その他、紫外線を当てることで過剰に増えたリンパ球を抑制する「PUVA療法」や、薬であえて頭皮をかぶれさせてリンパ球の免疫反応を変える「局所免疫療法」などもおこなわれています。 脱毛の範囲が広い場合は、入院治療のほうが効果的と判断されることが多いでしょう。