男性特有の薄毛「AGA」

薄毛の中でも、AGAは男性に特化したものです。特に思春期以降に頭頂部や前頭部から薄くなっていくのが特徴で、最終的には側頭部と後頭部にしか毛が残らない状態になることが一般的です。

AGAの原因は男性ホルモンにあり

AGAは「男性型脱毛症」と呼ばれ、主に男性ホルモンによって引き起こされる薄毛です。白人男性に多く見られますが、日本男性でも4人に1人が発症しているといわれています。 ちなみに他の動物にも似たような症状が見られるため、ヒト特有のものではないようです。

遺伝的な要素はあるものの、より確定しているのは男性ホルモンの働きです。精巣から分泌されるテストステロンという男性ホルモンは、皮脂腺にある「5αリダクターゼ」という酵素と結合すると「ジヒドロテストステロン」というさらに強力なホルモンへと変化します。

ジヒドロテストステロンには皮脂を過剰分泌させて毛穴を塞ぐほか、発毛に欠かせない栄養を送る「毛乳頭」に結びつくことで髪の生育を妨げる作用があり、正常なヘアサイクルを乱すと考えられています。

他にもストレスや脂分の多い食生活、喫煙習慣や不適切なヘアケアなどもあわさると、ますますAGAは進行しやすくなることが分かっています。

AGAに効果のある治療法とは?

AGAには年々さまざまな治療法が登場していますが、効果のあるものと疑わしいものとが玉石混交状態になっていたため、2010年には日本皮膚科学会が5段階評価によるガイドラインを発表しました。

それによれば、もっとも効果が期待できるAランクの治療法として、内服薬の「プロペシア」が挙げられています。プロペシアの有効成分であるフィナステリドは、5αリダクターゼの働きをブロックして、テストステロンがジヒドロテストステロンに変化することを阻害します。 そのため育毛効果というよりは、抜け毛の進行を食い止める働きが大きいといえます。

同じく治療ガイドラインでAランクとされているのが、ミノキシジルという成分の外用です。こちらは毛母細胞を活性化させて育毛を促進する働きがあるため、プロペシアと併用することでさらに効果が期待できると考えられています。 日本では大正製薬から出ている「リアップ」シリーズに含まれています。

もちろん生活習慣の改善も重要です。ストレスをうまく発散し、夜に十分な睡眠時間をとることは髪の成長に欠かせませんし、頭皮の皮脂を過剰分泌させないよう脂っこい食事を避けることも大切なポイントです。また喫煙も全身の血行を悪くするため、禁煙するのが望ましいでしょう。